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データ

日本の IT は、
遅れているのか。

「日本を IT 先進国に」と書いた根拠と、反対に読めるデータ。公開されている調査から8つずつ、交互に見ていきます。

暗い画面は遅れていると読めるデータ、明るい画面は遅れていないと読めるデータです。明るい側には、他国と比べていない伸びの数字も含まれます。

スクロールで進みます

2024年は、3つの項目で
67か国・地域中の最下位。

遅れていると読める

67位 / 67

デジタル技術を取り入れる力を比べたランキングで、最下位だった3項目です。うち2つは経営の項目で、IT だけを測ったものではありません。

The IMD World Competitiveness Center, Switzerland「世界デジタル競争力ランキング2024」

2024年、67か国・地域中の順位(左が1位)

ビジネスの俊敏性67位

上級管理職の国際経験67位

デジタル/技術的スキル67位

総合順位は、
67か国・地域中31位。

遅れていないと読める

31位 / 67

同じランキングの総合順位(2024年)で、真ん中より少し上です。前年の32位から1つ上がりました。

The IMD World Competitiveness Center, Switzerland「世界デジタル競争力ランキング2024」

総合順位

2023年32位

2024年31位

1時間で生み出す価値は、
38か国中28位。

遅れていると読める

28位 / 38

OECD 加盟国の時間当たりの労働生産性(2024年)です。経済全体の数字で、IT だけを測ったものではありません。

日本生産性本部「労働生産性の国際比較2025」

時間当たりの労働生産性(物価の違いをならしたドル換算)

日本60.1

OECD 平均79.4

イノベーションの順位は、
2年続けて12位。

遅れていないと読める

12位 / 139

研究開発や特許、事業の成果などから測る世界イノベーション指数(2026年)です。高度な製品を作って輸出する力(生産と輸出の複雑さ)では1位でした。産業全体の数字で、IT だけを測ったものではありません。

WIPO「Global Innovation Index 2026」

139か国・地域中の順位(左が1位)

世界イノベーション指数12位

米国は堅調に増え、
日本は伸びが緩やか。

遅れていると読める

緩やか

企業が IT にかけた投資(情報化投資)の動きを、白書の言葉のまま並べています。2024年は25.7兆円で、前年より1.9%増えました(2020年価格)。

総務省「情報通信白書」令和8年版 図表Ⅱ-1-1-6・Ⅱ-1-1-7

企業の情報化投資

米国堅調に増加

日本緩やかな増加及び横ばい

企業が行う研究開発の指標は、
世界3位。

遅れていないと読める

3位

世界イノベーション指数(2026年)の項目です。国をまたいで出願された特許(特許ファミリー)の指標も3位でした。産業全体の数字で、IT だけを測ったものではありません。

WIPO「Global Innovation Index 2026」

世界イノベーション指数(2026年)の項目別の順位

企業が行う研究開発3位

特許ファミリー3位

IT などの海外への支払超過は、
10年で約2.6倍に。

遅れていると読める

約6.6兆円

クラウドやソフトの利用料(コンピュータサービス)や著作権等使用料などで、海外への支払いが受け取りを上回った額(2025年)です。デジタル分野以外の取引も含み、円建ての額で10年前と比べています。

総務省「情報通信白書」令和8年版 ICT 分野の輸出入(財務省「国際収支統計」を基に作成)

デジタル関連収支の支払超過(兆円)

2015年2.5

2025年6.6

行政への住民参加は、
193か国中2位。

遅れていないと読める

2位 / 193

行政がオンラインで情報を出し、住民の声を聞いて決める度合いを、国連が比べたもの(2024年)です。

国連「E-Government Survey 2024」

193か国中の順位(左が1位)

行政への住民参加2位

生成 AI を使ったことがある人は、
日本58.8%、米独は7割台。

遅れていると読める

58.8%

生成 AI は、質問すると文章や画像を作って返す AI です。2025年度の調査で、米国とドイツは7割台、中国は9割台でした。

総務省「情報通信白書」令和8年版 図表Ⅰ-1-1-4

生成 AI を使ったことがある人

日本58.8%

米国75.6%

ドイツ75.6%

中国93.6%

日本の利用経験は、
1年でほぼ2倍に。

遅れていないと読める

52.2%(20歳以上)

年齢を20歳以上にそろえると、26.7%から52.2%に増えました。白書は、増え方が4か国で日本が最大だったとしています(15〜19歳を加えた2025年度との比較)。前年度の割合が低かったため、増え幅は大きく出やすい数字です。

総務省「情報通信白書」令和8年版 図表Ⅰ-1-1-1 と注、同 図表Ⅰ-1-1-4

生成 AI を使ったことがある日本の人(20歳以上)

2024年度26.7%

2025年度52.2%

DX の成果が出た会社は、
日本6割弱、米独8割以上。

遅れていると読める

6割弱

DX(IT で仕事のやり方や商売を変える取り組み)を進める会社のうち、目的に対して成果が出ていると答えた割合です。

IPA「DX動向2025」図表1-7

成果が出ていると答えた会社

日本6割弱

米国8割以上

ドイツ8割以上

仕事で生成 AI を使う会社は、
1年で大きく増えた。

遅れていないと読める

86.4%

業務で生成 AI を使っている会社の割合(活用の方針を「わからない」と答えた会社を除く)です。白書は、米国・ドイツ・中国との差も縮まったとしています。

総務省「情報通信白書」令和8年版 図表Ⅰ-2-1-6

業務で生成 AI を使っている会社

日本(2024年度)55.2%

米国(2024年度)90.6%

日本(2025年度)86.4%

米国(2025年度)90.9%

DX の成果は、
減らすことに寄っている。

遅れていると読める

削減

DX の成果として多く挙がったものです。米国とドイツでは、利益や売上を増やす成果が多く挙がっています。

IPA「DX動向2025」図表1-9

多く挙がった DX の成果
日本
  • コストの削減
  • 日数の削減
米国・ドイツ
  • 利益の増加
  • 売上高の増加
  • 市場シェアの向上
  • 顧客満足度

電子政府は、
193か国中13位。

遅れていないと読める

13位 / 193

行政サービスをオンラインで受けられる度合いなどを、国連が比べたもの(2024年)です。

国連「E-Government Survey 2024」

193か国中の順位(左が1位)

電子政府13位

IT の技術者の多くは、
IT 企業にいる。

遅れていると読める

73.6%

IT の技術者のうち、IT 企業に所属する人の割合です。米国では技術者の多くが IT 企業以外の会社にいて、日本は仕組みを社外に頼む形が多いと読めます。

IPA「DX白書2023」第4部 第1章

IT 企業に所属する技術者の割合

日本(2020年)73.6%

米国(2021年)35.1%

DX に取り組む会社は、
8割近い。

遅れていないと読める

77.8%

何らかの形で DX に取り組んでいる日本の会社の割合で、他国との比較ではありません。他国と比べられる「全社で取り組む割合」は、米国と同じくらいで、ドイツより高くなっています。

IPA「DX動向2025」図表1-1

DX に取り組んでいる会社

日本(何らかの形)77.8%

全社で取り組む割合(IPA の記述)米国と同等程度、ドイツより高い

読み方

全社での取り組みは米国並み。
ただ、成果の出方には差がある。

研究開発や電子政府、生成 AI を使う人の増え方のように、強いと読める数字もあります。一方で、成果の出方と中身、生成 AI を使う人の割合、生産性や投資の伸び、デジタル/技術的スキル(67か国・地域中67位)には差があり、海外への支払いは10年で増えています。私たちが関われるのは、成果の出方と中身、そして社内で仕組みを作れる人がいるかどうかです。

作ったものを渡すだけでなく、社内の人が自分で直し、考えられるようにします。

数字は各資料の公表時点のものです。最後の「読み方」は、データをもとにしたスクリプトラボの考えです。IPA の「DX動向2026」は日本だけの調査のため、日米独を比べた2025年版を使っています。図は各資料の数字をもとにスクリプトラボが作成しました。総務省の資料は公共データ利用規約(第1.0版)に基づき編集しています。WIPO の資料は順位を引用し、日本語訳はスクリプトラボによるものです。確認日:2026年10月28日